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芳賀先生の「森林科学セミナー」での講演 [研究室]

 博士3年の「けんこ」です。最近、梅雨入りしましたが、気持ちは相変わらず晴れ晴れしています(笑)。
 先日「森林科学セミナー」に参加して、当研究室の芳賀先生の講演を聞きました。

 芳賀先生は「歴史資料の調査・収集・保存と林政学研究への活用:18~19世紀日本を中心に」をテーマに話してくれました。先生は歴史資料(史料)の調査に基づき、林政史・山村社会史について研究をなさっています。史料調査は、おおまかにいって「応急処置」「採録・装備」「データ入力」「保存処置」「カメラ撮影」「研究・普及」という流れで行われ、きめ細かい作業が必要になると紹介してくれました。例えば、「応急処置」とは史料(数千点におよぶ)のホコリを払い、日光に当てて湿気や虫を取り除く大変な作業であることを知りました。また、「採録」とは史料1点1点の内容を確認し、専用の封筒に書き込む作業です。史料のタイトルや年代、作成者、所蔵などを詳細に記入する必要があります。その封筒に史料を入れることを「装備」と呼びます。
 一番印象的なのは、「装備」用の封筒は基本的に中性紙を利用することです。中性紙は値段が高い一方、普段使っている酸性紙のように、時間の経過とともに劣化しないのが特徴です。また、封筒詰めした史料は文書箱に入れて保管しますが、その箱に防虫剤を定期的に入れる作業も重要視されています。

 森林資源の持続可能な利用システムを構築するには、歴史的な視角からの調査・研究も重要な示唆を示してくれるのではと思います。
 
 
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